現在日本人の薄毛に悩む男性のほとんどの方が「AGA(男性型脱毛症)」になります。
AGAとは、男性ホルモンが関係して薄毛になってしまう脱毛症のことで、一度AGAになってしまうと改善する確率は非常に低いと言われてきました。
しかし、最近ではさまざまな方法のAGA治療が出てきて、治療薬も「フィナステリド(プロペシア等)」だけではなく、より効果が高い「デュタステリド(ザガーロ等)」なども主流となってきています。
一昔前までは「若ハゲは遺伝だから仕方がない」や「若ハゲは治らない」と言われてきましたが、これらの治療薬が表れてからはハゲも治る時代へと進化したのです。
このAGAの原因には男性ホルモンが大きく関係していますが、実は「栄養不足」も大きく関係しているのです。
栄養不足と言っても、身体の栄養不足よりも「髪の毛の栄養不足」の方が重大な問題で、しっかりと髪の毛に必要な栄養素を送り届けてあげる必要があるのです。
AGA(薄毛)になる原因の一つとして考えられるのが、髪の毛の栄養不足で、髪の毛に十分な栄養素が届かないことで髪の毛の成長は止まってしまうのです。
「ダイエットしたら薄毛になった・・・」なんて話も聞いたことがあると思いますが、これは十分にあり得る話になります。
なぜなら、ダイエットで食事制限することで髪の毛に必要な栄養素が不足してしまうからになります。
そこで今回は、AGAと髪の毛の栄養不足の関係性について解説していきたいと思います。
目次
髪の毛の栄養不足は大問題!AGAの原因と大きく関係している
「髪の毛の栄養不足ってどういうこと?」と思われた方も多いと思いますが、薄毛になってしまう原因の一つに髪の毛の栄養不足があります。
具体的に言いますと、食事などで摂取した栄養素は肝臓で代謝され、血液によって必要な場所へ運搬されます。
髪の毛に必要な栄養素の場合は、頭部の毛細血管まで血液が運搬してくれるのですが、この栄養素が頭部まで届いていない場合は髪の毛が栄養不足となり成長しなくなるのです・・・
これには「栄養不足」と「血行不良」が原因として考えられます。
ダイエット目的や体作りの目的で食事制限をしたりすると、それだけ栄養素が不足してしまいがちになりますので髪の毛が細くなったり、成長しなくなったりする場合もあります。
他にも、食生活が偏っていたりすると栄養不足に陥ってしまいます。
また、しっかりと栄養補給していたとしても、「不規則な生活」などが原因で血行不良な状態だと頭部の毛細血管にまで栄養素が届きませんので、結果的に髪の毛の栄養不足となってしまうのです。
人間の身体は生命の維持を最優先するように作られているので、栄養不足の場合は髪の毛や頭部ではなく、生死に関わる臓器などへ優先的に栄養素を届ける仕組みになっているのです。
そのため、十分な栄養素を補給しないと髪の毛に必要な栄養素が届かなくなり、髪の成長を止めることになり、艶やコシ、ハリがなくなったり、抜け毛が増えたり、最悪の場合薄毛になってしまうと言うことなのです。
では、髪の毛に必要な栄養素とはどのようなものなのでしょうか。
髪の毛に必要な栄養素とは
髪の毛に亜鉛が良いと言うことを聞いたことがある方も多いと思いますが、亜鉛が良いからと言って亜鉛ばかりを摂取しても意味がありません・・・
亜鉛はもちろん、他にも髪の成長に必要不可欠な栄養素がありますので、バランスよく摂取するようにしましょう。
ちなみにですが、髪の毛の95%はタンパク質でできており、その元となるのがアミノ酸になります。
つまり、髪の毛の成長は「アミノ酸が欠かせない」と言うことになります。
他にも亜鉛やビタミンB群やビタミンC・E等も併せてバランスよく摂取するようにしてください
髪の毛を形成するために必要な栄養素は以下になります。
- タンパク質(髪の主成分であるアミノ酸)
- ビタミンC(血行促進)
- ビタミンB(頭皮の新陳代謝アップ)
- ビタミンE(血液循環)
- 亜鉛(成長をサポート)
- イソフラボン(女性ホルモン)
以上が髪の毛に必要な栄養素で、これらの栄養素がしっかりと髪の毛に届く必要があるのです。
それでは、それぞれの栄養素がどのような役割を担っているのか見ていきましょう。
①タンパク質(髪の主成分であるアミノ酸)
髪の毛の主成分は「タンパク質」で、約95%にもなります。
髪の毛を作るタンパク質は「ケラチン」と言うもので、20種類ものアミノ酸が結合して形成されています。
20種類ものアミノ酸構成の中でも特に多いのが「シスチン・グルタミン酸・グリシン」と言われるアミノ酸で、中でもシスチンは髪の毛に大きな影響を与えるアミノ酸になります。
このシスチンは「タバコ・お酒・コーヒー」で消費されやすくなりますので、タバコの吸い過ぎやお酒の飲み過ぎには十分注意する必要があるのです。
また、シスチンは牛肉や赤身の魚から摂取することができますが、食事から必要量を摂取しようとすると相当な量を食べなければならなくなりますので非常に効率が悪くなってしまいます。
牛肉や赤身の魚ばかり食べるとなると経済的にも厳しくなると思いますし、肥満も気になりますね・・・
ですから、シスチンを効率的に補給するにはタンパク質を積極的に摂取するようにしましょう。
②ビタミンC(血行促進)
髪の毛の成長に必須のアミノ酸は、胃で分解され肝臓で代謝されてから血液によって運搬されます。
そのため、血液の流れが非常に重要になってくるのです。
どれだけ髪の毛に良い栄養素を摂取したとしても、頭皮や髪の毛に届けることができなければ何の意味もありませんからね。
そこで大切な役割を担ってくれるのが「ビタミンC」と言う訳なのです。
ビタミンCは血行促進効果が高く、コレステロールが気になる方にもおすすめの栄養素になります。
ビタミンCが血液の流れを促してくれますので、効率よく髪の毛に必要な栄養素を頭皮にある毛細血管まで送り届けることが可能となるのです。
ビタミンCは「赤ピーマン・黄ピーマン・アセロラ・レモン」等に多く含まれていますので、積極的に摂取するようにしましょう。
③ビタミンB(頭皮の新陳代謝アップ)
健康的な髪の毛を育てるために必要な栄養素は「ビタミンB」になります。
肌荒れ薬などにも配合されている栄養素で、新陳代謝を促進させる効果はもちろん疲労回復効果などにも期待できます。
皮膚の生まれ変わりをサポートしてくれますので、頭皮の生まれ変わりと髪の毛の成長にとても貢献してくれます。
ビタミンBが多く含まれる食品は「豚肉・レバー」などになります。
④ビタミンE(血液循環)
抗酸化作用が高く、赤血球を若々しく元気ににしてくれる効果があるのが「ビタミンE」になります。
血液の循環を良くしてくれますので、必要な栄養素が頭皮の毛細血管に届きやすくなります。
ビタミンEが含まれる食品は「ウナギ・アユ・魚卵・モロヘイヤ」などになります。
⑤亜鉛(成長をサポート)
「亜鉛」は最も不足しがちな栄養素ですが、髪の毛の成長には必要な栄養素になりますので積極的に摂取するようにしましょう。
亜鉛は元気の元で、成長スイッチとも言われいるミネラルの一つになります。
亜鉛は主に牡蠣に含まれていますが「レバー・納豆・ナッツ類」などにも含まれています。
汗などで流れでやすい栄養素になりますので、汗をたくさんかく夏場などは積極的に摂り入れることをおすすめします。
⑥イソフラボン(女性ホルモン)
女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをしてくれることで注目を集めている栄養素が「イソフラボン」になります。
イソフラボンはAGAの原因である「DHT(ジヒドロテストステロン)」と言われる強力な脱毛ホルモンを抑制してくれる効果があると言われています。
正確にはテストステロンをDHTに変換してしまう「5αリダクターゼ(還元酵素)」を抑制する効果になります。
そのため、髪の毛の成長を邪魔するものがなくなりますので、髪の毛の成長に良いと言うことになります。
また、イソフラボンは女性の更年期障害などにも効果があると言われています。
イソフラボンは「納豆・豆乳・豆腐」などの大豆製品に豊富に含まれていますので、積極的に摂り入れるようにしましょう。
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髪の毛の成長を妨げないための食事法について
髪の毛に必要な栄養素を積極的に摂り入れることは、髪の毛の成長に繋がりますのでとても良いことではありますが、上記の栄養素を摂取しているからと言って他で何を食べても良いと言う訳ではありません。
特に注意してほしい人が「食事以外で髪の毛に必要な栄養素を摂取しているから好きなものを食べよう!」と言う様な考え方の人になります・・・
髪の毛を健康的に育てるのに必要なことは内的ケアで、食事による栄養補給が鍵になります。
また、どれだけたくさんの栄養素を効率よく摂取しても、頭皮や毛根、髪の毛にまで送り届けなければ意味がありません。
そこで見直してほしいことが「食事法」なのです。
皮脂の過剰分泌を促進させ血管を詰まらせる食べ物を控える!
脂質や糖質の過剰摂取は肥満になるだけではなく、頭皮環境を悪化させてしまう原因になります。
外食中心の方や「ファーストフード・インスタント食品・スナック菓子・乳製品・スイーツ」等の食べ物が好きな方は要注意です。
これらの脂質や糖質が多い食べ物は、頭皮の皮脂の過剰分泌の原因になり、毛穴を詰まらせてしまったり血行不良などの原因になります。
毛穴が詰るともちろん髪の毛には良くないですし、血行不良は薄毛に繋がります。
AGA(男性型脱毛症)の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)は、前立腺の病気にも悪影響を及ぼすもので、男性ホルモンが変形したものです。
AGAや前立腺の病気が日本人に増えてきたのも「食の欧米化による動物性脂肪の摂取量増加」と言われています。
また、メタボ体質になると血行不良を起こしてしまい、せっかく髪の毛のために摂取した栄養素も毛根までしっかりと運ばれなくなるため無意味になってしまうのです。
抜け毛や薄毛が気になりはじめたら、高脂肪・高カロリーな食事は控えめにして、高タンパク質低カロリーな食事にシフトチェンジするようにしましょう。
直接髪の毛に働きかける育毛効果の高い成分は積極的に摂り入れよう!
まずはじめにやってほしいことが「こまめな水分補給」になります。
こまめな水分補給は新陳代謝を活発にしますので、肌のターンオーバーを促進させ、頭皮に潤いを与え皮脂の過剰分泌を防いでくれます。
次に「タンパク質・ミネラル・ビタミンB群」等の髪の毛の成長に必須の栄養素をバランスよく摂取するようにしましょう。
これらの栄養素が髪の毛を育ててくれますので、毎日の食事で摂取するようにしてください。
そして、血流を良くするために「ビタミンC・ビタミンE」を積極的に摂取し、しっかりと補給した栄養素を頭皮や毛根、髪の毛に届かせるようにしましょう。
髪の毛に必要な栄養素が不足するのはなぜ?
髪の毛に必要な栄養素が不足してしまうのはなぜなのでしょうか?
基本的に普通の食事を一日三食摂っていれば栄養素が不足することはありません。
しかし、栄養素の摂取量不足だと髪の毛にまで栄養が届かなくなってしまうのです。
では、どのような場合が栄養素の摂取量不足に該当するのでしょうか。
栄養素の摂取量不足とは
普通に一日山塊の食事を摂っていれば、栄養素の摂取量不足に陥ることはないのですが、偏った食生活によって栄養素が不足してしまうのです。
例えば、
- 毎日同じような食べ物(好きなもの)ばかり食べている
- スナック菓子やインスタントラーメンばかり食べている
このような食生活を毎日送っていると言う方は要注意になります。
栄養のバランスが偏ってしまい、髪の毛に必要な栄養素が不足してしまいます。
これでは髪の毛が健康に育つことはありませんので、上記で紹介しました栄養素をバランスよく摂取できるような食事を心がけるようにしましょう。
特に昼食を外食やコンビニ、ファーストフードで済ませると言う方が多いと思いますが、なるべく手作りの栄養バランスの整ったお弁当を作って食べるようにしましょう。
髪の毛は優先順位が低いため栄養素が届きにくい
栄養バランスの取れた食事を意識して摂取していると言う方は、髪の毛に良い栄養素を自然と摂り入れていることになります。
しかし、必ず髪の毛に栄養素が届くのかと言いますとそうでもないのです・・・
と言うのも、髪の毛の優先順位は低く、まずは生命維持に関わる臓器などへ栄養素が配分されるからになります。
例えば、心臓や肝臓、脳などの主要な臓器が最優先されると言うことです。
そして、残った栄養素が髪の毛や爪、皮膚などに届けられるのです。
ただし、あくまでも健康な状態で血流が正常である場合に限ります。
肥満などが原因で血行不良を起こしている場合は、頭皮や毛根に栄養素を送り届けることができません。
なぜなら、栄養素を運搬しているのは血液だからです。
そのため、血行不良を起こさせるような脂質や糖質の多い食事はなるべく控える必要があるのです。
髪の毛の栄養不足を防ぐためには?
髪の毛の栄養不足を防ぐためには何をしないといけないのか?
答えは「しっかりとバランスの取れた栄養補給」になります。
できるだけ外食を控えて、ファーストフードやスナック菓子、脂質や糖質が多い食べ物を減らし、栄養バランスの取れた食生活を意識するようにしてください。
もし、栄養バランスの取れた食事を摂るのが難しいと言う場合は、個別で髪の毛に良い栄養素を補給するようにしましょう。
まとめ
AGAの原因は男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)ではありますが、栄養不足の影響も大いにありますので、しっかりと髪の毛に必要な栄養素を補給するようにしましょう。
毎日の食事だけで髪の毛に必要な栄養素を十分な量を摂り入れるとなると、当然費用も相当かかりますし手間もかかってしまいますが、髪の毛のためを思って継続することをおすすめします。
栄養不足をしっかりと解消し、AGAを改善させましょう。
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